タブレット端末やスマートフォン(高機能携帯電話)人気に押され、国内パソコン市場の頭打ち傾向が鮮明になってきた。
パソコン大手各社は、堅調な法人向けモデルやOS(基本ソフト)の世代交代に伴う買い替え需要に照準を合わせているが、今年度の販売目標を前年度実績以下に設定するなど、大幅な売り上げ増加への期待は影を潜めている。
富士通は2013年度のパソコンの販売目標台数を前年度実績の583万台から48万台少ない535万台に設定する。
ソニーも昨年度より10万台減らした750万台を目標とするなど、「国内量販店で扱う個人向けの不調や世界市場でのタブレットなどの勢いに押され」(大手メーカー)、事業環境は厳しくなっている。
電子情報技術産業協会(JEITA)によると、12年度の国内パソコン出荷台数は、前年度比1.1%減と、4年ぶりに前年度割れとなった。