国内の総店舗数が昨年11月に5万店を超えて「飽和状態」ともされる中、コンビニエンスストア各社は2013年度も出店攻勢をかけるとともに、自社のカラーを濃厚に打ち出す「差別化路線」を加速させている。
視線の先にあるのは、スーパーや百貨店の食料品売り場「デパ地下」で買い物をする消費者。商品の高品質化に取り組み、東日本大震災後に利用が増えた女性やシニア層のさらなる取り込みを狙う。さらに大都市圏以外の地域への出店も増やし、需要の掘り起こしに努める構えだ。
地方にも出店攻勢
関越自動車道のインターチェンジに近い埼玉県嵐山町の大型パン工場で、委託を受けたセブン&アイの自主企画(プライベートブランド=PB)商品「金の食パン」のフル生産が続いている。1斤250円と大手製パンメーカーの同クラス品より約90円高いが、4月に一部地域で先行発売してから2週間の売上高は、目標を7割も上回った。