ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手のミクシィは15日、創業者の笠原健治社長(37)が代表権のない会長に退き、朝倉祐介執行役員(30)が社長に昇格すると発表した。6月25日の株主総会後に正式決定する。
ミクシィは、スマートフォン(高機能携帯電話)向け無料通話アプリケーション「LINE」など競合サービスに押され、成長が鈍化。この日発表した2013年3月期決算は売上高が前年比5.3%減の126億円、営業利益は17.3%増の25億円だった。
同社は今後スマホ向けアプリの開発など新たな事業を推進するため、経営体制を刷新。7月1日には収益部門であるインターネット広告事業を分社化し、意思決定を迅速化させる。
笠原氏は記者会見で「(経営の一線から退き)ゼロから1を生み出すような新たなサービスの開発に専念したい」と言及。朝倉氏は「収益力強化のため外部事業にも積極的に投資し、事業の幅を広げてゆく」と抱負を語った。