流通大手のイオンが「次世代型」と位置づける大型ショッピングセンター(SC)出店を加速している。
4月18日に神戸市の既存店をリニューアルしたほか、今月も「イオンモール大阪ドームシティ」を開業予定で、平成27年2月末までに20以上の出店を計画する。狙うは、物販から娯楽性へのシフトによる「リピーター」の囲い込み。居心地の良さを武器に消費者を離さないノウハウの構築をもくろむ。
出店ラッシュ
大型連休初日となった4月27日のイオンレイクタウン(埼玉県越谷市)。専門店街の一角で催された「ポケットモンスター(ポケモン)」イベントで、キャラクターのかぶり物をした家族連れが列をなしていた。ポケモンだけではない。格闘技ショーに屋台村など、まるで遊園地にいるかのようだ。
「ここに来れば、必ず何かをやっている。子供を連れて来ても安心」。同市に住む主婦(35)は、はしゃぐ子供2人の様子に目を細める。イオンの横尾博専務執行役は「買い物以外にも懐具合に応じて楽しめるのがSCの真骨頂」と強調する。