JX日鉱日石エネルギーと独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、自動車、石油、ガス会社などでつくる水素供給・利用技術研究組合は19日、神奈川県海老名市に日本初となるガソリンスタンド一体型の水素ステーションを開設した。
「究極のエコカー」とされる燃料電池車(FCV)の本格普及や水素ステーションの商用化に向けた実証実験の一環。政府が昨年、関連法などを改正して立地規制を緩めたことにより、水素ステーションがガソリンスタンド内にも建設できるようになった。
JXなどは実証実験を通じて運営ノウハウを蓄積し、今後の事業展開に役立てる方針だ。
この日の開所式に出席したNEDOの古川一夫理事長は「水素社会の実現に向けた第一歩だ」とあいさつ。経済産業省資源エネルギー庁の小見山康二燃料電池推進室長は「FCVにはエネルギー政策と成長戦略の面で大きな期待が集まっている」と述べ、政府もFCV普及に向けた水素ステーションの整備を積極的に支援していく考えを示した。JXなどは5月、名古屋市内にもガソリンスタンド一体型の水素ステーションを開設する予定だ。