西武ホールディングスは26日取締役会を開き、筆頭株主である米サーベラス・グループ傘下のエス-エイチ ジャパン・エルピーが3月12日付で開始した株式公開買付け(TOB)に対し、反対意見を表明することを決議した、と発表した。
また、本公開買付けに関連して、サーベラス・グループが求めている五味広文・元金融庁長官、生田正治・旧日本郵政公社総裁ら3人の取締役への追加についても反対する方針を決め、発表した。
同日会見した後藤高志社長は、反対する理由について、(1)早期に良い形で株式上場をする阻害になる(2)サーベラス・グループのこれまでの行動をみると、将来的に当社のステークホルダーの皆様の利益、ひいては当社の中長期的な企業価値が毀損する深刻なおそれがある-ことをあげた。その上で「サーベラスが経営に影響力を強めると、中長期的に企業価値の向上につながるとは考えにくい」と説明した。
後藤社長によると、サーベラス側から西武多摩湖線や国分寺線など鉄道5路線の廃止や駅員削減、さらに埼玉西武ライオンズ球団の売却などの提案を受けたという。