【ワシントン=柿内公輔】米アップルと韓国サムスン電子の攻防が激しさを増している。アップルの牙城の米国で、サムスンが新製品や広告宣伝で大攻勢を展開。IT市場の覇権をかけ、主戦場のスマートフォン(高機能携帯電話)から次世代電子機器の開発競争でもしのぎを削る。
お株奪う豪華演出
オーケストラをバックにダンサーが踊り出す。俳優が寸劇仕立てで、新製品の機能を次々紹介。イベントはタイムズスクエアの巨大ディスプレーにも映し出され、人だかりができた。
「まるでブロードウェー」と米メディアも驚かせたのは、サムスンが14日にニューヨークで行ったスマホの新製品「ギャラクシーS4」の発表会だ。サムスンがアップルの本拠地で新製品を発表するのは初めて。アップルのお株を奪う派手な演出についても、最大のライバルを強烈に意識したのは明らかだ。