ソニーが資産と事業の見直しを急いでいる。保有するディー・エヌ・エー(DeNA)全株を7日、野村証券に435億円で譲渡し資産売却を進める一方、インターネット子会社のソネットエンタテインメントを完全子会社化するなど成長分野には積極投資。本業のエレクトロニクス部門が不振の中、資産構成を見直すことで収益の改善を目指す。
保有株の売却では、子会社で医療情報サイトを運営するエムスリー株の一部を2月、ドイツ証券に142億円で売却。また米ニューヨークにある米国本社ビルも売却を決め、東京都品川区のオフィスビルも2月、1111億円で機関投資家に売却した。資産を圧縮し、経営効率を高める狙いだ。
「資産の軽量化では事業も含めて見直す」(平井一夫社長)方針で、子会社の化学事業を日本政策投資銀行に譲渡。非中核事業の切り離しも進めている。