シェールガス頼み燃料費削減に不安　経産省委 (1/2ページ)

　経済産業省の専門委員会が６日示した査定方針では、米国産シェールガスの輸入解禁を前提として、液化天然ガス（ＬＮＧ）の調達価格を圧縮するよう求めた。ただ、シェールガスが期待されているほど安価に安定して調達できるとは限らず「捕らぬ狸の皮算用」（電力大手幹部）と、シェール頼みの燃料費削減に不安が広がっている。

　「シェールガスが入っても、新興国が買いあされば価格は高騰する。机上の理屈では厳しい」。九州電力の坂口盛一常務執行役員は同日の会合後、専門委の方針に困惑を露わにした。

　査定方針では、料金原価に算入する２０１３年度から３年間のうち、１３～１４年度は全国の電力会社が合意した長期契約の更改で最も安い価格に合わせ、１５年度以降はシェールガスの輸入を踏まえ、さらに圧縮するよう求めた。この方針は、東北電力や四国電力など今後の値上げ審査にも適用される見通しだ。

「対策を怠ったツケを消費者に負担させるのか」との不満も出ていた