乗用車のマニュアル(MT)車がじわり存在感を高めている。メルセデス・ベンツ日本は今月、21年ぶりに日本でMT車の販売を復活した。
背景には、トヨタ自動車が昨春、13年ぶりのMT車のスポーツ車を投入したところ、団塊世代の購買意欲を喚起するなど計画を上回る販売となっていることがあるとみられる。ただ、若年層への浸透には至っておらず、このまま人気が続くかどうかは不透明だ。
メルセデス・ベンツ日本は今月20日、2人乗りオープンカー「SLKクラス」にMT車モデル(493万円から)を追加発売した。21年ぶりの投入について、同社は「お客さまから要望を多くいただいた」(担当者)としている。
同社は明確にしていないが、トヨタがトヨタブランドとして1999年に発売した「MR-S」以来となり、MTモデルもある小型スポーツ車「86(ハチロク)」を発売、オールドファンから支持されていることの影響が大きいとみられる。