花粉の飛散が始まり、空気清浄機やマスクなど対策商品の販売が伸びている。環境省によると、スギやヒノキの花粉飛散量は関東で例年のほぼ倍増が見込まれるなど今シーズンは全国的に多くなる見通し。インフルエンザの流行や中国の大気汚染の影響も重なる「トリプル需要」となり、関連業界は商機を逃すまいと対応に追われている。
パナソニックでは2月に入ってから、空気清浄機の出荷台数が前年同期の1.6倍以上に急伸。系列店の販売店では予約分も含めて関西が1.7倍、九州が3倍となるなど西日本での伸びが目立つ。
呼吸器系疾患を引き起こす直径2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質「PM2.5」の発生が中国で深刻さを増す中、日本への影響も懸念されることから「不安の高まりを反映している」と同社はみている。
シャープの空気清浄機も昨年11月から今年1月までの販売台数が前年同期比で1割増えた。低温・乾燥状態を検知すると自動で運転を強め、ウイルスの作用を抑える機能が好評という。