建機メーカー業績、復興と公共事業後押し コマツは水陸両用ブルドーザー公開

2013.2.7 06:00

震災復興で稼働するコマツの水陸両用ブルドーザー=6日、宮城県名取市

震災復興で稼働するコマツの水陸両用ブルドーザー=6日、宮城県名取市【拡大】

 建設機械メーカーの業績が堅調な国内需要に下支えされている。東日本大震災の復興需要が続くほか、政府が示した公共事業への積極的な予算配分への期待感も後押しする。建機各社は主戦場の中国市場の低迷や利幅の大きい鉱山機械の買い控えに苦しむ中、足元が好調な国内で着実な売り上げ増を目指す。

 コマツは6日、宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区で稼働する水陸両用の大型ブルドーザーを公開した。水陸両用ブルドーザーは、水深の浅い河口部や湾岸などの工事で、船や架橋作業に替わる建機としてコマツが1971年に開発した。販売が伸びず生産は打ち切られたものの、唯一国内で稼働する5台のうち1台を大幅改修して被災した橋の復旧事業に投入した。

 水陸両用ブルドーザーは、河口にがれきや砂が積み残り船の進入が難しい復興現場で力を発揮できるほか、陸地からの作業よりコストが抑えられるため、「本格的な復興工事への支援や協力ができる」(塩坂秀尚・執行役員)と期待を込める。

 日本建設機械工業会によると、2012年の国内出荷額は震災復興のがれき処理に用いるショベルや道路整備用機械などが好調に推移、前年比27.1%増の7591億円と伸びた。

 各メーカーも、12年度の国内需要見通しを前年度比13%増の2万7000台としており、3年連続で前年度を上回る見通しだ。政府の公共事業に対する予算注入による需要喚起もあって「国内は今後2、3年、需要増が続く」(大手建機幹部)とみている。

 各社は新興国など成長市場に注力する一方、手堅い需要があり、生産拠点をもつ国内を重視する姿勢は不変だ。日立建機も1日、国内向けの新型ショベル「ZAXIS-5」シリーズ4機種の市場投入を発表した。排出ガス規制に適合した新型機で「好調な内需に対応したい」としている。

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