F&Nをめぐっては、飲料市場の世界的な競争激化を背景にタイ・ビバレッジとシンガポールの不動産会社、オーバーシーズ・ユニオン・エンタープライズ(OUE)が買収合戦に突入。キリンHDはOUEが実施するF&NへのTOBに応じ、TOB成立後にF&Nの飲料事業の取得を目指したが、最終的にF&Nは買い付け価格を引き上げたタイ・ビバレッジの傘下に入ることになった。
キリンは当面、ベトナムやタイの拠点を中心に東南アジアでの事業拡大を図るとともに「新たな協業機会を探る」としているが、中長期的な海外戦略に基づいて計画した収益見通しへの影響は避けられそうにない。