大手旅行各社が、「アクティブシニア」と呼ばれる旅行意欲の高いシニア層向けの営業を強化している。
最大手のJTBは、こだわりの旅を提供する高級旅行専門店を大幅に拡充し、9日にリニューアルオープン。日本旅行はシニア向け旅行商品を扱う専門サイトを開設した。子育てを終え、資金的にもゆとりのある世代の顧客を増やすことで収益の安定を図る。
JTBは東京・銀座の高級旅行専門店「JTBロイヤルロード銀座」を別の場所に移転、スペースを2倍に広げた。8つの個室スペースや説明会場なども新たに備え、豊富な旅行経験や知識を持つ社員「旅のコンシェルジュ」を配置し、きめ細かく顧客の要望に対応するという。
取り扱う商品も、対象を60歳以上に絞った専用旅行ブランド「60歳からのゆとり旅 旅彩彩(たびさいさい)」などを設定。クルーズ旅行や富裕層向けのオーダーメード企画などにも力を入れる。商品はパック旅行でも200万円、オーダーメードでは1千万円クラスを取り扱うといい、店舗も高級感を重視したつくりとした。