デル、ヒューレット・パッカードとトップシェア争いを繰り広げているノートパソコン市場でも同様で、日比氏は「値段で勝負しない。単なる機能だけでもなく、所有する喜びを感じてもらうブランド戦略を実践していく」と強調した。
ただ、ソニーの技術を「付加価値」として評価してもらうのは容易でない。日比氏は「音楽をいい音で聞きたい、画像ならきれいな方がいいということは分かってもらえるが、その価値を対価として支払ってもらえるかどうか。それはソニーブランドを掲げるわれわれの永遠の課題だ」と話した。
ソニーは今後、技術とブランド力を武器に、いわば「本丸」であるスマートフォン市場で販売を強化し、シェアで首位を走るサムスン電子に戦いを挑むという。新興国インドでの商戦は激しさを増すばかりだ。(ニューデリー 岩田智雄)