大手自動車各社が、自動ブレーキなどで追突事故や誤発進を防ぐ安全技術の新型車への導入を拡大している。
ダイハツ工業が昨年末に大幅改良した主力車「ムーヴ」に軽自動車として初めて衝突回避支援システムを搭載したほか、独フォルクスワーゲン(VW)は新型小型車「UP!(アップ)」の全クラスに同システムを標準装備するなど、低価格の車種にも採用が広がってきた。システムの普及が加速する中、今後は技術の高度化で差別化を狙う各社の開発競争が激しくなりそうだ。
ミリ波レーダーと車載カメラを使い、自動ブレーキで衝突事故を回避する技術の導入は、富士重工業が主力車「レガシィ」で先行。オプション装備での提供ながら、8割を超える装着率で消費者の高い支持を得たことから、昨年から多くのメーカーが追随した。
三菱自動車がスポーツ用多目的車(SUV)「アウトランダー」に搭載するなど、当初は国内大手が価格帯の高い中大型車で提供。