東京大学発のベンチャー企業、スマートソーラーインターナショナル(仙台市)は太陽を自動追尾し、発電と熱回収の二役をこなす太陽光発電システムを開発した。
太陽光をエネルギーに換える変換効率は最大40%超と、太陽光だけを利用した発電システムと比べて2倍の高さを実現した。発電量が季節や天候に左右されやすい太陽光発電では効率アップが課題となっており、新システムが太陽を利用したエネルギーの普及を後押しする可能性もありそうだ。
システムでは、太陽電池のセルを六角形に組み合わせて筒状にし、周りを半円形の反射鏡で囲む構造を採用。この鏡が太陽の向きに合わせて動き、太陽光を装置中心のセルに集めて発電する。
設置場所の経度や緯度に加え、日時などの情報を基に太陽の位置を自動追尾。本体の角度をモーター制御で調整し、太陽の位置が低い冬でも効率良く発電できるため、固定された太陽光パネルに比べ、発電量は25%程度高くなるという。