音楽CDの生産量が今年、15年ぶりに増加に転じることが確実となった。山下達郎や松任谷由実といった大物アーティストの新作発表が相次ぎ、30代半ば以上の中高年層のニーズをつかんだほか、欧米ほど音楽配信が普及しないことが背景にあるようだ。
この復活を定着させようと、大手CD販売チェーンHMVは30日、ビジネス街の東京・丸の内に大人向け音楽専門店をオープンするなど「大人消費」の市場開拓が進み始めた。
音楽版PBを展開
「ぜひ大人の潜在需要を掘り起こしたい」。30日に東京・丸の内の書店、丸善内に「HMVプレミアム丸善丸の内」を開店するローソンHMVエンタテイメントの大野誠一常務はこう意気込む。
HMVとしては都内で7年ぶりの新規出店で、新店のコンセプトは「大人の音ならHMV」。約200平方メートルの店内には洋楽ポップス、ジャズ、映画音楽など旧作のCD4万枚などをそろえ、丸の内周辺や東京駅を利用するビジネスパーソンの顧客開拓を狙う。