【青島=河崎真澄】中国山東省青島で暴徒化した反日デモの襲撃を受けたイオングループ「ジャスコ黄島ショッピングセンター」が24日、約2カ月ぶりに営業を全面再開した。地元客らが午前8時半(日本時間9時半)の開店とともに続々と入店した。同店の被害額は約7億円だった。開店前から多数の警官らが配備されて、緊張感も走った。
開店前の朝礼でイオン中国本社の辻晴芳社長は「壮絶な困難に対し従業員が傾けた復旧への情熱に勇気をもらった」とあいさつ。さらに記者団に「(襲撃前に比べ)20%近く減少した売上高も回復傾向にある。来客数は年内にも昨年並みに戻りそうだ」と話した。
また、イオングループとして日本国内に続き「香港を含む中国の50の店舗全店で2013年3月までに店名を『ジャスコ』から『イオン』に統一する」との方針を明らかにした。中国でもブランド力を高め、消費者に訴えていく考えだ。