東芝は21日、東京電力福島第1原発向けに、遠隔操作が可能な四足歩行ロボットを開発したと発表した。
放射線量が高くて人が入れない場所や、従来の車輪や無限軌道型ロボットでは入れなかった段差のある場所でも調査や復旧作業が行えるのが特徴。東電の委託を受けた上で、福島第1原発内に東芝のオペレーターを配置して作業を進める計画だ。
開発したロボットは、高さ106.6センチ、重量65キログラム。時速1キロメートルで、連続2時間の稼働が可能だ。
四足歩行が可能なため、斜めの移動のほか、22センチの段差の上り下りができる。本体内にカメラと線量計を搭載し、モニター上で原子炉建屋や燃料貯蔵プールなど放射線量の高い場所を調査できる。
操作は無線通信を使いリモコンで行う。無線が弱くなると、つながるところに自動で戻る。本体にはアームを搭載しており、最大20キログラムまで載せられる。万一の転倒時には自力で起き上がる機能も開発中だ。