スマホ向け技術へ一斉シフト　電子部品、半導体各社 (1/2ページ)

　スマートフォン（高機能携帯電話）の急速な普及に伴い、国内の電子部品や半導体各社も成長分野への投資に舵を切っている。ＯＫＩやＴＤＫがスマホの音質向上に的を絞った新製品を発売したほか、各社も小型・薄型化や省電力化に寄与する製品投入が相次いでいる。

　米アップルの「ｉＰｈｏｎｅ（アイフォーン）」など高性能スマホに多くの日系企業の部品が搭載されており、苦境に立つ日本の電機業界だが、磨きをかけた部品技術で市場拡大を後押しする。

　ＯＫＩは２１日、雑踏などでの電話使用中に話者の声を抽出して通話するマイクモジュール（複合部品）の開発を発表した。ハンズフリーで通話を行う際、音質低下やハウリングの防止に効果を発揮するという。

　また、ＴＤＫは今月ドイツで開かれた電子部品の見本市で、０８年に買収した同国の電子部品メーカー、エプコス製の新製品を発表。新製品は小型化を実現した上で風騒音などを遮断するほか、スマホ上で再生される動画などの音質向上に寄与するモデル。同社は「世界市場で拡大を続けるスマホの、通話や動画音声を向上させることで、他社製品との差異化を狙う」構えだ。

国内メーカーの“スマホシフト”が加速