大林組は15日、重金属など有害廃棄物を含む震災がれきの残渣を再び盛土などに活用できる新技術を開発し、宮城県亘理町の実験現場を報道陣に公開した。新技術は、がれき残渣から有害廃棄物が溶け出ないようセメントで固めてブロック化し、道路の盛土や防潮堤などへ再活用する。
がれきの最終処分場の不足や盛土用の土不足解消の切り札となる技術として早期実用化を目指す。
開発した「アップサイクルブロック」は、がれき残渣を約80センチ四方にブロック化。盛土などを行う現場で積み上げやすいよう配慮した。今回の技術を活用すれば、がれきを最終処分場に運搬する場合に比べ、コストを1割程度削減できるという。
同社の土屋幸三郎専務は「地元に貢献できる建設資材を開発できた。盛土用などの土砂不足にも役立つ」とアピールした。