大阪(伊丹)空港のターミナルを増築した上でフィンガー(桟橋)を撤去し、飛行機が自力で滑走路から出入りできる方式に切り替える検討を始めたことが12日、分かった。同空港を運営する新関西国際空港会社とターミナルビルを運営する大阪国際空港ターミナル(OAT)が検討している。
ムービングウォーク(動く歩道)を整備するなど利用者の利便性を高めるとともに、飛行機の移動に牽引車を不要にすることで航空会社のコスト削減につなげるのが狙い。
増築部の屋根などには太陽電池パネルの設置も計画しており、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度による売電収入を見込むと同時に、環境先進空港としてのイメージアップも図る。
伊丹のターミナルビルは昭和44年に開業し、設備の老朽化が目立っている。このためOATと、来夏をめどに同社を子会社化する予定の新関空会社は、来夏にターミナルの大規模改修に着工し、平成27年度以降に供用を始める方針で、投資額は160億円前後と試算している。