販売激戦の軽自動車で、屋根と車体の色が異なるツートンカラーが注目を集めている。ホンダは赤と黒、青と白などの目立つカラーを投入し、車に興味のなかった新規顧客の開拓に成功。スズキもファッション感度の高い女性から支持を集めているという。欧州車のようなおしゃれな軽が快走を続けている。
ホンダが2日に発売した「N-ONE(エヌワン)」は、ツートンモデルの受注が全体の25%を占める。ホンダは7月に投入した「N BOX+(プラス)」で3種類のツートンモデルを設定。通常モデルよりも5万2500円高いが、販売比率が35%と好調で、エヌワンでは5モデルに増やした。購入客は、「『デザインや色で選んだ』人が多く、輸入車からの乗り換えもあった」(同社)という。
スズキも、平成14年に発売した「アルトラパン」のツートンモデルを設定し、販売全体の2割を維持する。担当者は「個性的なデザインを好む女性からの引き合いが強い」と話す。
「景気が悪いと黒や白、グレーなど無彩色が売れる」と言われるが、ツートンカラーへの自動車業界の期待は大きい。