みずほコーポレート銀行と三菱東京UFJ銀行が、シャープに対し計約1000億円を追加融資する意向を固めたことが7日、分かった。シャープと台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の出資協議が難航するなか、9月末に控えた3000億円超のコマーシャルペーパー(CP)の償還に向け、資金繰りを支えるのが狙い。
シャープの主力取引銀行である2行は今夏までに660億円をつなぎ資金として融資。8月末には保有有価証券や不動産を担保に1500億円の融資枠を設定した。融資の上積みでシャープの今春以降の借入額は、2行を中心に計3000億円超にまで膨らむ見通しだ。
シャープは9月末にCPの償還を控えているが、株価下落や格付けの引き下げにより、市場から資金を直接調達するのは困難な状況。このため、金融機関はシャープの資金繰りをさらに支える必要があると判断し、1000億円程度の追加融資を行う方向で検討。りそな銀行や日本生命保険など他の取引金融機関も融資に参加する可能性が高い。