東京・港区のソニー本社ビル【拡大】
新規事業の創出に向けて、ソニーが100人規模の研究開発チームを立ち上げたことが28日、分かった。同社の根本章二執行役がフジサンケイビジネスアイとのインタビューで明らかにした。米アップルや韓国サムスン電子を相手に世界市場でシェア争いが激化する中、新組織の自由な発想を活用し、革新的な商品開発を目指す。
新組織は7月1日付で発足した。電機や機械、化学、材料、医学など、各分野の技術者を中心に構成。研究開発のテーマとして、現在100以上の提案が上がっているという。年内に5つ程度のテーマに絞り、プロジェクトをスタートさせ、2~5年後の事業化を目指す。
ヒット商品が生み出せなかった理由について、根本執行役は「お客さまから遠くなっていた。内向きになって、自分のテリトリー(領域)を定義して、そこを掘り下げることに終始していたのが原因」と分析。新組織については、「ソニーらしいやんちゃな集団にしたい」と期待感を示した。