NTTドコモが、中国ファーウェイ(華為技術)製のスマートフォン(高機能携帯電話)を10月以降に国内販売することが27日、分かった。ドコモが中国製スマホを市場投入するのは初めて。最大毎秒75メガビットの高速データ通信「Xi(クロッシィ)」に対応するほか、電源オフ状態から起動するまでわずか5秒と短時間なのが特徴だ。
ドコモが10~11月に発売するスマホは、ファーウェイが1月に発表したグローバルモデルを日本市場向けに改良する。ワンセグ受信やスマホ向け放送「NOTTV」の受信機能を備えて、使い勝手を向上させた。価格は1万円台の見通し。
また、通常は30秒前後かかる電源オフからの起動時間を5秒と世界最速水準に短縮したことで、オン・オフ切り替えが格段にスムーズに行えるようになる。
ドコモは、台湾HTC製や韓国サムスン、LGのスマホは販売しているが、中国製スマホを扱うのは初めて。28日に追加発表する夏モデル5機種に価格性能比の高いファーウェイ製品を加えることで、製品ラインアップを拡充。米アップルの人気スマホ「iPhone(アイフォーン)」を発売するソフトバンクやKDDIに対抗する。
ファーウェイは中国の新興通信機器メーカーとして急成長しており、2012年1~6月期の売上高は前年同期比5.1%増の1027億元(約1兆2724億円)。基地局設備やルーターなどのほか、最近はスマホの開発にも力を入れており、ソフトバンクモバイルやイー・アクセスもファーウェイ製品を国内販売している。