拡大するランニングシューズの国内需要をめぐり、国内外のスポーツ用品メーカーが争奪戦を繰り広げている。世界のトップ選手が集うロンドン五輪は自社ブランドをアピールする格好の場だったものの、投擲(とうてき)を除く陸上競技で日本勢は目立った成績は残せず、外国人選手が使った独アディダスや米ナイキなど海外メーカーの製品が脚光を浴びる形となった。日本でのシェアを伸ばす海外勢には追い風となるだけに、国内勢は防衛策を講じる必要に迫られそうだ。
ナイキは大活躍
「あわよくばメダルの獲得も期待したが、予想もしなかった低調ぶりで残念」。ロンドン五輪で注目された男女マラソンの結果に、アシックスの関係者は落胆を隠さない。
マラソンで同社のシューズを履いた日本人は重友梨佐、藤原新、中本健太郎の計3選手。男女とも8位以内の入賞以上を期待されていたが、重友選手は79位、藤原選手が45位と低迷。中本選手は6位入賞を果たしたが、メダルには届かなかった。