JR東海社長の我慢も限界? リニア大阪早期開業論に「ありえない!」 (2/5ページ)

2012.7.17 08:00

山梨リニア実験線を走行する実験車両「MLX01-901A」=2010年5月

山梨リニア実験線を走行する実験車両「MLX01-901A」=2010年5月【拡大】

  • 秋山トンネルの内部。緩やかにカーブしている
  • JR東海の山田佳臣社長。リニアの大阪早期開業論に強い口調で反発した
  • トンネル近くの橋梁に設置された半円形の「明かりフード」。動物の侵入防止にも役立つという
  • 軌道部分の骨組みに設置されたパイプには、電気ケーブルを通す

 関西経済界などは、名古屋開業から大阪までの開通に約20年かかる現行計画に対し「関西経済に大きな影響が出る」と相次ぎ不満を表明。計画を見直し名古屋、大阪の同時開業を求める声が上がっている。この日の山田社長の発言は、要求を強める関西の声を、改めて牽制(けんせい)した格好だ。

 リニア建設にあたり、JR東海は9兆円に上る事業費の全額を自己負担する計画だ。昨年11月には、それまで地元自治体に全額負担を求めていた中間駅設置についても、約6千億円と見込まれる建設費すべてをJR東海が負担する方針を表明した。ドル箱の東海道新幹線を擁するJR東海だからこそ実現できる強気の計画だ。

 国家的な大プロジェクトを民間企業が単独で手がけるのは、資金や能力の面で大きな負担となる。

 それでもJR東海が“自前主義”にこだわるのは、国や自治体などに資金などを頼ることで、計画に「口出し」されるのを嫌がっているためだ。

予算と引き換えの政治的な介入は計画の足かせ

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