富士通は25日、理化学研究所と共同開発したスーパーコンピューター「京(けい)」の後継機となる新しいスパコンの開発を始めたことを明らかにした。
「京」の商用機は台湾輸出が決まっており、富士通はさらに海外需要を開拓してスパコンの世界シェア10%を目指す。
「富士通は技術の会社であり、世界一を目指すところに様々な技術が付いてくる」。山本正已社長は同日の株主総会で、多額の投資を必要とするスパコン開発の意義を説明した。
「京」は、計算速度の世界ランキングで昨年6月と11月に連続で首位を記録。その称号が売り込みの追い風となり、富士通は昨年後半から、欧州やオーストラリアなどで10件以上のスパコン受注に成功した。
富士通は年間約200億円のスパコン売上高を、2015年には約1000億円に伸ばす計画だ。