2012.6.22 21:48
ガソリン店頭価格【拡大】
ガソリンスタンドの減少が止まらない。熾烈(しれつ)な値下げ競争が続いている上、欧州債務危機を震源とする世界経済の減速で原油価格が下落傾向。来年1月までに老朽化タンクの改修が義務付けられていることもあり、平成24年度はリーマン・ショック時の20年度を上回り、比較できる過去10年で倒産件数が最多となる可能性もある。
「あんなに下げられてしまえばお手上げだ」
都内にある石油元売り大手系列のあるガソリンスタンド店主がそう嘆くように、独立系を中心に、平均より10円以上も安い価格を提示するスタンドも出現。原油価格の下落で今週までガソリン価格は11週連続で下落しているが、「価格が下がるほど、値下げ合戦が激しくなる」(元売り大手幹部)状況だ。
また、消防法規則の改正で設置から40年以上たった老朽タンクの改修が義務づけられ、スタンドにとっては1カ所当たり数百万円のコストが必要。期限は来年1月までで、今年は廃業に追い込まれる事業者が多数出ると見込まれている。