奇々怪々なシャルレ社長交代劇 見え隠れする創業家の影 (1/3ページ)

2012.4.21 13:00

平成19年6月、株主総会で社長を解任され、会見した三屋裕子氏。思わず涙ぐむ場面も=神戸市中央区(竹川禎一郎撮影)

平成19年6月、株主総会で社長を解任され、会見した三屋裕子氏。思わず涙ぐむ場面も=神戸市中央区(竹川禎一郎撮影)【拡大】

 大阪証券取引所2部に上場する下着販売会社、シャルレの突然の社長交代劇がさまざまな憶測を呼んでいる。前社長の辞任理由が「一身上の都合」としか公表されなかったためだ。シャルレといえば、バレーボール五輪銅メダリストの三屋裕子氏を社長に抜擢(ばってき)しながら、わずか3年で解任したことで話題を呼んだことも。トップ人事をめぐる一連の“ドタバタ騒動”には、株式の過半数を握る創業家の影が見え隠れする。

 「上場企業の社長が『一身上の都合』で辞めるなんて聞いたことがない」

 ある証券系アナリストはあきれ顔でこう語った。

 4月12日、シャルレのホームページに掲載された「代表取締役の異動に関するお知らせ」はA4判で2枚のみ。

 「岡本雅文前社長(47)が病気だったとは聞いていませんが、お知らせ以上のことは私たちも分かりません」と同社担当者も困惑気味。そこで、常務から昇格した橋本欣也新社長(56)への取材を申し入れたが、「急な人事異動でしたので、本人も『しばらくは遠慮したい』と申しております」との返答。新社長自身、突如引き立てられ、戸惑っている実態をうかがわせた。

 近年、シャルレのトップ人事には不可解さがつきまとってきた。

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