節約志向や若者のアルコール離れの逆風が吹く中、大手居酒屋チェーンが新たなサービスを導入し需要の掘り起こしを急いでいる。営業時間外の昼間の個室の貸し出しや、ノンアルコール飲料による宴会といった新企画で、主婦や夜勤前の利用客が増えるなど、いまのところ滑り出しは順調だ。
コロワイド(横浜市西区)は傘下の「甘太郎」や「北の味紀行と地酒 北海道」で、ランチ終了から夕方の営業開始までの間、個室を会議室やセミナー会場として貸し出し、終了後にそのまま宴会を行うプラン「ちょこっとセミナー」を1月から始めた。10人前後のグループでの利用が多く好評といい、暇だった“空白”時間帯の稼働率の向上につなげているという。
同社は主に女性をターゲットにしたノンアルコールビールやソフトドリンク飲み放題の“ノンアル宴会”も昨秋から導入。夜勤を控えた消防士が利用するなど「意外なニーズも発掘できた」(担当者)と、新サービスに手応えを感じている。
また、モンテローザ(東京都武蔵野市)は4月1日から、傘下の「魚民」「白木屋」「笑笑」など全国約1040店でおつまみのテークアウトサービスを始めた。