電気通信事業者協会などが6日まとめた2011年度の携帯電話契約数によると、ソフトバンクモバイルの純増数(契約数から解約数を引いた数字)が354万300件と同社として過去最高を記録し、契約数も前年度比13.9%増の2894万9000件に達した。この結果、全体の市場シェアは前年度末の21.3%から22.6%に伸長。2位のKDDIとの差を4.7ポイントまで縮めた。米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」やタブレット型端末「iPad(アイパッド)」の人気を追い風に独り勝ちした形で、今年度も上位2社を食いそうだ。
米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」搭載スマホで新機種攻勢をかけたNTTドコモの純増数は211万9700件、昨年10月にアイフォーンを発売したKDDIが211万100件で両社がほぼ横並びとなり、ソフトバンクが独走した形。
ソフトバンクは06年10月に携帯電話市場に参入したが、それ以来、5年半で全体シェアを6.3ポイント伸ばした。逆に、この間でドコモは55.4%から46.9%まで大幅に下げた。市場調査会社のMM総研は「(ドコモのシェアは)まだ高すぎる。スマホの需要増で販売競争が続けば、首位のドコモが減る状況は2年くらい続きそうだ」(横田英明取締役)と予想する。
(次ページ)料金、ネットワーク…アイフォーン販売始めたのにKDDIが伸びないワケ