シムドライブがEV試作車第2弾「SIM-WIL」 1回充電で走行351キロ

2012.3.29 05:00

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 慶応大学発の電気自動車(EV)ベンチャーのシムドライブ(川崎市幸区)は28日、第2弾の試作車「SIM-WIL(シム-ウィル)」を公開した。1回充電当たりの走行距離が351キロメートルと、昨年3月公開した第1弾より約3割伸ばした。開発には国内外から34機関が参加しており、2014年の量産開始を目指す。

 新EVの電池容量は35.1キロワット時と、従来より約4割拡大した。独自技術のモーターを車輪に組み込んだ「インホイールモーター」も改良し、電力の使用効率を向上するとともに、新たな車体構造の採用などで軽量化を図った。

 同日、会見した清水浩社長は、市販について「具体名は出せないが、量産に向けた交渉を行っている」と説明した。

 また第3弾となる試作EVの開発プロジェクトを、デンソーなど26社の参加を得て開始したと発表した。積水ハウスや三井不動産も初参加し、住宅や地域との連携を視野に入れた開発にも取り組む。