大学生の就活一層厳しく 企業の外国人留学生採用が活発化 (1/2ページ)

2012.3.24 20:21

 来春卒業予定の大学生の就職活動が本格化する中、企業の間で外国人留学生を採用する動きが広がっている。円高や電力不足を背景に海外に活路を見いだす企業にとってグローバル人材は欠かせないためだ。製造業だけでなく、小売業、サービス業なども留学生の採用に意欲をみせており、就職難の荒波にもまれている日本人学生はより厳しい競争を強いられている。

 就職情報サービスのマイナビによると、平成24年の新卒内定状況調査(対象企業1757社)で、外国人留学生を採用した(する予定)と答えた企業は10.7%、上場企業では27.1%。25年卒の外国人留学生採用を予定または検討中と答えた企業は32.8%、上場企業では58.6%と前年を大きく上回った。

 リクルートが1月に東京都内で、海外で活躍できる求人イベントを開催したところ、参加者約1700人のうち外国人留学生は344人に達した。

 世界各地で生産・販売を展開する大手製造業はグローバル人材の採用を以前から進めている。しかし、最近では小売業やサービス業も意欲をみせており、百貨店の高島屋では「海外出店計画の中で留学生の意見を反映できるほか、国内でも外国人客への通訳などの必要性が高まっている」(担当者)と話す。