《浜岡原発に関する質問が続く》
男性株主「原子力政策を一生懸命やっていることが分かりましたが、今後どういう地震が起こるかは分かりません。起きた場合は甚大な被害があると、今回の福島で分かりました。企業は安定した利益を確保していくことが企業本来の理念でしょう。(原発をやめるという)思い切った決断をする覚悟は」
水野社長「原子力は、資源の乏しい日本が長期的にエネルギーを確保し、環境問題を解決していくためにも貴重な電源という考えに変わりありません。安全を最優先に、立地地域の皆さんに理解してもらえるよう全力を尽くします」
男性株主「浜岡原発の停止で、事業運営全般で極めて厳しい経営環境になるという。企業は利益を上げ、株主に利益を還元する責任があるはずです。取締役会では1度、首相の要請に対しノーを決定したのに、2回目には要請は重いと苦渋の決断をしました。何の法的根拠もない要請を受けて、堅実な経営ができないのでは…」
水野社長「浜岡の全面停止で短期的には相当厳しい収支状況になる見込みです。安定的に株主の期待に応えるため、現行の配当水準の維持に努めます。首相の要請は国の指示と受け止め、福島の事故を契機に社会に不安が広がる中、地域の理解が最優先です。そのため、浜岡再開の条件と最大限の支援をもらえるよう国に確認しました。この点を踏まえて検討し、首相の要請に応じて停止することが、今後原発を安定運営する礎になると判断しました」